[カナダでピアノ]シリーズ4回目です。カナダのピアノ教育事情を紹介するコーナー。
ここのところショパンコンクールで2期連続好成績をおさめているカナダ。カナダにピアノ留学する子どももいるらしいです。ショパコンで話題になっていたリンフェイ君も留学組で、カナダのロイヤル音楽院でピアノを勉強していたそうです。ちなみにカナダには音高というものがないので、みんな普通の高校へ通いながら音楽は放課後に勉強しています。
カナダの一般的なピアノ学習法は5期練習法。
日本でも最近は4期練習法というのが一般的になってきているという話をよく耳にします。
私が子どもの頃は3人の先生にピアノを習いましたが、3人とも古典派中心、バロック少々(私が避けていたからか😅)、ロマン派以降は後回しというスタイルでした。
カナダのロイヤル音楽院(RCM)のシラバスによると、時代を以下の5期にわけており、それぞれの時代から2〜3曲選んで練習するという方法。4期練習法は印象派以降をひとまとめにしているだけなので、区分の仕方が若干違う程度ですね。
バロック バッハ、ヘンデルなど
古典派 ベートーベン、モーツァルト、ハイドンなど
ロマン派 ショパン、リスト、ブラームス、シューマン、シューベルトなど
印象派〜20世紀前半 ドビュッシー、ラフマニノフ、ラヴェル、スクリャービンなど
現代(20世紀後半以降) カバレフスキー、バートクなど
Gariが大人になってから30年のブランクの後にレッスンを再開したのが2020年1月。この2年間5期練習法なるものに取り組んできたわけですが、とにかく自分の得手不得手が浮き彫りになるわけですよ。子どもの頃、バッハが大嫌いで避けていたので、バロックは弱い。古典派はやはり子どもの頃ソナチネ集、ソナタ集とみっちりやったので、そこそこ身体が覚えてる。ロマン派以降はやはり全然ダメ。そして気づいたのが、その時代ごとに難しさの種類が違うということ。近現代の曲なんか、難しそうに聞こえないのに、何この和音は?とか指づかいが変わってるとか。やはりその時代のピースに慣れていないということが原因なのでしょうか。近現代の曲はやたらと技術的に難しいと感じてしまいます。それぞれの時代ごとの特徴ってあるもんなんですね。5期練習法を子どもの頃からやっている生徒たちは確かに満遍なく幅広く技術が身についていくわけだわ。
Gari はピアノを再開した最初の1年は5期練習法で5つ全ての時代のピースを同時進行で練習していたのですが、2年目からは現代をカットして、4期練習法にしています。その理由は現代のピースには憧れの曲が全く無いので、その分の時間を自分の好きな時代のピースに充てたいと思ったから。私がどんなにピアノを頑張って続けても、将来プロのピアニストになるわけでもないし、ピアノの先生になるわけでもないので、全ての時代の曲をやる必要性を感じないからです。やはり目標ありきですね。例えば「私はバッハ弾きになりたい」とか、「ショパン弾きになりたい」とか、弾きたいピースがひとつの時代に限定されている場合には、この5期なり4期なりの練習法は意味をなさなくなってくると思います。私の場合は、バロックから印象派までの4つの時代区分全てに憧れの曲が入っているので、4期練習法が自分には合っていると思っています。
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