新曲に取組む手順

自分自身の記録ととして、新曲に取り組む手順をまとめてみました。過去3年半いろいろ模索しつつ、今のところこんな感じでやってます。みなさんはどんな感じで取り組まれてますか?違うところ、これは無駄なんじゃない?と思うようなところもあるかもしれません。試行錯誤を繰り返して、自分に納得のいくやり方を追究していきたいですね。


ステップ1: 譜読み

指定の速度(もしくは最終的に弾きたい希望の速度)より2倍遅いスピードで、メトロームを使って譜読み開始。右手のみ10回、左手のみ10回、両手で合わせて10回。ここ、おろそかにしない!どんなに「弾けた!」とか「ちょっとスピード遅すぎ?」と思っても耐えて必ず右10、左10、両10はやる。個人的にはこの最初のステップが効率よく上達するための鍵だと思っています。



ステップ2: 苦手箇所抽出

指定の速度(もしくは希望の速度)より1.5倍程度遅いスピードで全体を通して弾き、弾けない箇所、苦手箇所を確認し、楽譜に鉛筆でマークするか、ノートに記す。ステップ1で反復練習しているので、ここでスピードを1.5倍に上げてみて弾けない箇所を「苦手箇所」に認定。

※ このステップで「苦手箇所」が全く無かった場合(理想のスピードの1.5倍遅い速度でミスなく弾けてしまう場合)、それは自分のレベルよりも下のピースということ。


ステップ3: ひたすら部分練習

苦手箇所のみに絞って、スムーズに弾けるまで部分練習。苦手箇所は楽譜にマークをつけて、なるべく小さい単位に分けて反復練習。すでに弾けるところはやらない。ここではごくごく一般的な難所克服法でひたすら粘る。苦手箇所もメトロノームを使い、極めてゆっくりの速度から5〜10刻みくらいで徐々にスピードを上げるごく一般的な地味練。


血と汗と涙の部分練習タリーの記録例↓



ステップ3まで終了すると、ある程度の希望のスピードで音が取れるようになるハズ。ステップ3が一番苦しい時期です。

※ このステップで、何度も部分練習しても弾けない場合、それは明らかに背伸び曲ということ。それを自覚した上で、終了時期を自分なりに定める。完璧じゃなくたって、憧れの曲を自分の手で弾いたということは感動的なことなので、それでも良いじゃない。


ステップ4: レッスン

レッスンでみてもらい、注意点をメモする。ステップ3でどうしてもできない苦手箇所などを先生に相談する。


ステップ5: 色付け期(曲想)

この時点ではまだ全体を通して弾かず、大きめのブロックごと(長くても1ページくらい)に練習する。ここまで来るとスピードは理想の速度でいけるようになっているはず。レッスンで注意された点に留意しながら、楽譜の細かい指示に従い曲想をつけていく。この時点でまだ苦手箇所がある時はステップ3に戻り、徹底的に苦手箇所をつぶす。


ステップ6: テスト動画

ひととおり良い感じかなと思ってくる頃。ここで一度動画を撮って見てみる。客観的に自分の演奏を聞くことができる。この時点で気づかなかった問題が浮き彫りになることも。


ステップ7: プロの演奏を聴く

必要に応じてプロの演奏を聴き、曲想をつける際の参考にする。プロの演奏を参考にするなら、初期段階ではなく、ある程度出来上がってきてから。初めからプロの演奏を聴いちゃうと、旋律を覚えてしまって譜読み力を育てることに悪影響を及ぼすので。


ステップ8: 仕上げ期 

ステップ3〜5を繰り返し、自分の満足度が上がってきたら、全体を通して弾く練習に入る。終了間近。

※ 仕上げ期はどのくらい時間を投資できるかで変わってきますね。ある程度のところで見切りをつけても良し、とことん突き詰めても良し。1週間延長するだけでも結構改善が見えたりします。

ステップ9: 終了

私の場合、動画に撮って終了とする。自己の記録として、思い出として。たくさん貯まると自分の成長の軌跡が見られるし、達成感を感じる。ステップ6で撮った動画と比べても楽しい。ちゃんと少しずつでも成長しているのがわかるから。

参考記事: 「終了」の基準



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コメント

ねこぴあの さんの投稿…
動画アップされていて嬉しいです♪
シンフォニア13番生き生きとされていていいですね!

新曲に取り組む手順、とても参考になりました。
わたしも片手、ものすごくゆっくりからやります。
でもバッハは指番号を決めないといけないので、まずはそこからで、それから声部毎、そして2声ずつ色々なパターンで。あと調もみて、レッスンで教わります。
指番号と声部毎と各声部の組み合わせをおろそかにすると、結局弾けるようにならなくて^^;
ゆっくりメトロノームや、通しで弾かず部分練習も、結果的に早道になりますよね^^
Gari さんの投稿…
ねこぴあのさん、こんにちは。ねこぴあのさんはいつも丁寧なアプローチをされていて偉いなぁと思っています。特に3声以上のバッハを、声部ごとしかも異なる組み合わせでというのは、理想的な取組み方ですよね。なかなかできることじゃないです。やはりゆっくりの速度でじっくり取り組むことが近道なんですよね。これからもそこを省略せずに根気よく頑張っていこうと思います。