3年のピアノライフを振り返る

大晦日の前日に義母が急逝し、
新年のご挨拶をする気力もなく、ピアノからも数週間遠ざかっておりました。
今日からぼちぼち普通の生活に戻りました。
今年もどうぞよろしくお願いします


ピアノを再開して3年経ちましたー🎉 



まず3年間、継続できた自分がとにかく嬉しいです。これまで趣味や習い事が長く続いたためしが無かったので、子どもの頃も6年ピアノを習っていたと言っても、半分以上、特に後半はほとんど練習しないまま、レッスンで初見というようなピアノライフを送っていたわけで。今思うと、親のお金で習わせてもらっていて、もったいないお金の使い方だったと後悔しきり。


これまでの3年を漢字1文字で表してみました。

2020年 再開1年目 『知』
2021年 再開2年目 『試』
2022年 再開3年目 『削』



2020年 再開1年目 『知』
初々しい1年目はやる気も満々でしたね。新しいこと大好き。1年目は『知る』年、自分を知る、現状把握の年でした。なにしろ33年間もピアノから離れていたわけですから。まず自分の立ち位置を把握する必要がありました。なので、簡単な曲から超無謀曲までバラエティーに富んだ選曲をしました。一応ピアノの先生にも今の私はどのくらいのレベルかというアドバイスはいただいたのですが、やはり自分の手で弾いて確かめないと。難曲も全く歯が立たないのか、下手でも音を並べる程度ならできるのか、そういうことも含めて全て体感、検証したかったのです。

基本的にはカナダのピアノ教育カリキュラムにのっとって、5期練習法で取り組み曲を選びました。これも『知る』という作業です。子どもの頃は古典派中心でしたから、他の時代のピースはあまり知らなかったので、いろいろな時代の作曲家を知るということは興味深いことでした。

バッハは1年目にインヴェンション、シンフォニア、平均律をそれぞれ1〜2曲弾き、ザックリとそれぞれのレベルを把握しました。平均律はやはりかなり手強かったですね。

古典は子どもの頃に割ときちんと学べたエリアなのと、とりあえず弾きたいのはベートーヴェンのソナタと決めていたので、毎年ひとつのソナタを全楽章通して弾くというのを当面の目標にしました。

ロマン派、印象派のピースは子どもの頃にはほとんどやらせてもらえなかったエリアなので、子ども心に「上級者しか弾いてはいけないエリア」と思っていました。大いなる誤解ですよね。1年目の取り組み曲は比較的難易度の低いピースを中心に、当時、最も憧れていたショパンのバラード1番、グラナドスのナイチンゲールなど、超無謀曲も盛り込みました。

自分のレベルを知るだけでなく、自分が何を求めているのか、どうしたいのか、どうなりたいのか、そういう諸々のことを『知る』。盛りだくさんな良い年でした。
先生ともお互い探り合いのような1年でしたね。だって、スタンダードなピアノ教育方針から完全に逸脱した自由奔放な生徒を操るなんて、難しいことでしょうから。


2021年 再開2年目 『試』
『知る』ことに1年費やしたのは、自分としては収穫が大きかったと自負しています。おかげで2年目には、ある程度の自分の立ち位置を知った上で選曲ができたので、気持ちとしても安心感がありました。子どもの頃の「ロマン派 = 難しい」という誤った理解も、他人から聞いた話ではなく、自分の手で弾いてみて、どのくらい難しいのかということを体感するのって、結構意義があると思いました。弾きもしないで「自分には無理」と決めつけない方がよいということ。

2年目は1年目の内容を踏まえて、前の年よりは若干リーズナブルなレベルの曲に絞って(と言いながらかなり無謀曲は入れていましたが)『試す』年でした。引き続き大好きな無謀曲を取り入れながらではありましたが、バッハの曲は平均律をやるのはまだ早いということを前年に体験したので(当たり前だよ、インヴェンションもろくに勉強していないのに平均律なんて)。でもそんな当たり前のことすら、自分で試してみないと気が済まない1年生でした。2年目は難易度表を参考に、自分のレベルに近いものを中心に、少し(かなり)冒険もしながら、まだ試行錯誤の1年だったと思います。1年目の実験から自分には「現代」のピースは合っていないと確認できたので、5期学習法から4期学習法に切り替えました。

先生との関係も、どんどん良くなって行く感覚がありました。無謀曲も入れつつではありますが、先生の方も私が何を求めているのか、少しずつ分かっていただけたのだと思います。ダイレクトな辛口指導も、歯に絹着せぬことを言えるくらい仲良しになったしるしと、喜んでいます。


2022年 再開3年目 『削』
1〜2年目はそれこそハネムーン期、何もかもが新鮮で美しく見えるの〜♪。なのでモチベーションも高かったし、真面目にスケールやハノンもやって、飛ばし過ぎ、頑張りすぎという感じでした。自然の流れだと思います。新しいものはたいていそうですね。

3年目は『削る』。自分の好きなものだけに囲まれたピアノライフを送りたい。無理にストレスのかかるような練習は、技術の向上にはなっても、精神的な向上にはならず、ピアノをやめたくなったら、それこそ逆効果。なので、自分にとっては不必要だと思うものを排除した1年でした。子どもの頃やる気が失せたのもスケールとツェルニーのせいだという確信があります。そうしたら、本当に好きなピースだけの練習なので、なんと精神的に豊かな感覚!これぞ私の本当に求めていたピアノライフ。「あるべき姿」にたどり着いたという実感が湧きました。

おかげさまでまだまだピアノへのパッション、情熱、モチベーションは衰えていません。
2023年はどんな収穫があるでしょうか。ピアノ愛好家の皆さまにとっても、素晴らしい1年になりますように。今年もどうぞよろしくお願いします。





コメント欄について
コメントは承認制ではありませんので、コメント欄右下の「公開」という文字をクリックしていただけると、即反映します。Googleアカウントが無い方でもご自由にコメントしていただけます。GoogleアカウントのBoxをクリックするとお名前を入力することも可能です。bloggerの不具合でコメントがうまく反映できない場合は、お手数ですが再度入れ直していただけると幸いです。 

にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ

にほんブログ村 クラシックブログ やり直しピアノへ

PVアクセスランキング にほんブログ村

コメント

ねむい ゆめこ さんの投稿…
Gariさん、ねむいゆめこです。
年末年始ためお忙しくしていらっしゃることとばかり思って
おりました。お義母さま、急逝とのこと大変でしたね。
ともあれ、日常に戻られて本当によかったです。
今回の記事でGariさんが年毎にパワーアップされていることを、
楽しく読ませていただきました。
これからもご活躍のほど、ブログでお知らせくださいね。
今年もよろしくお願いします。
Gari さんの投稿…
ねむいゆめこさん、温かいコメントありがとうございます。今年は予想外の出来事でピアノの方は出遅れてしまいましたが、ぼちぼちがんばります。こちらこそ今年もどうぞよろしくお願いします。
ぴあのりこ さんのコメント…
Gariさん、こんにちは!
新年になって、Gariさんのブログの記事をみないな…と思っていたら、お義母様が亡くなられていたとは…ご愁傷さまでした(-_-;)
突然のことで、大変でしたね…でも、立ち直られて良かったです。
Gariさんのピアノ暦、よく覚えていらっしゃるなーと感心して読みました。
これからも、進化していくGariさんを楽しみにしています‼️
今年も宜しくお願いいたしますm(__)m
Gari さんの投稿…
ぴあのりこさん、こんにちは。義母には良くしてもらったので、かなりショックでしたし、やはりオットが悲しんでいる姿をそばで見るのも辛かったです。自分のピアノ歴、覚えている訳ではないんですよ。ブログに書いたものを見返しながらこんな感じだったかなと思い出してまとめてみました。ぴあのりこさん、昨年は大変お世話になりました。いつも温かいコメントありがとうございます。今年もどうぞよろしくお願いしますね。