ショパン コンクール ファイナルラウンド 第1〜2日目(10月18, 19日)

ファイナル最初の2日の8名の演奏を聴きました。ここまでくるともう皆さんほんとに素晴らしく、好みの問題のような気がします。

8人聴いた時点で、今のところ私はWilliam 君の演奏が一番好きです。正統派なショパンを最高の技術力と表現力で届けているような圧倒的なパフォーマンスでした。



ファイナル1日目

Eric Lu ❤️❤️ 協奏曲2番
彼は前々回10年前のショパコンで4位に輝いています。以来10年間プロ活動をしているので、貫禄のある完璧な演奏でした。ポロネーズはかなりオリジナリティのある弾き方をしていました。今回はおそらく優勝候補なのでしょう。カーティス卒業。

Vincent Ong  協奏曲1番
予備予選からファイナルまで非常に落ち着いていて、個性的な解釈でおもしろい演奏をする方です。まさにVincent ワールドを持っている感じ。個人的にはこういうオリジナリティのある演奏をする方々が好きなんですが、過去に個性的な解釈をしたために早めに落とされてしまった人たちがいる中、Vincent君がここまで残れたのは不思議です。個性的な中でも控えめなアレンジが審査員の理解をとれたのかしら。

Tianyou Li  協奏曲1番
常ににこにこして、演奏を楽しんでいる様子。音色も綺麗、目立ったミスもなく、正統派な演奏でした。

Tianyao Lyu  協奏曲1番
17歳でここまでこれたこと自体すごいことです。舞台の上でも全く動じない様子で、極めて正確に弾き上げました。ただオーケストラとの一体感があまり感じられず、テンポが速めになりがちな感じでした。


ファイナル2日目

William Yang ❤️❤️❤️ 協奏曲2番
正統派な解釈のショパン。音色が超人的な美しさ。音が柔らかく、クリアーな発音。ピアニッシモがどこまでも繊細でフォルテとの音域の幅が広い。ほとんどミスタッチ無い。ファイナルは圧倒的な演奏。カーティス卒業後、現在ジュリアードで学んでいるそうです。

進藤実優さん ❤️ 協奏曲1番
入魂の演奏が素晴らしく、涙が出てしまいました。1音1音大事にしている様子が伝わってきます。芯を捉えたタッチで音色も完成されている。男性ピアニストに決して引けをとらない音量。後半少しミスタッチが目立ってきましたが、全体的に鳥肌ものの迫真の演技でした。前回のショパコンではセミファイナルまで進出。当時も素晴らしい演奏をされたことはまだ記憶に新しいところです。モスクワの音楽院を卒業し、現在はHannoverの音楽大学(Kevin Chenと同じ)で勉強しているそうです。

Zitong Wang   協奏曲1番
現在Dan Thai Son に師事しているそうです。前回のショパコンでは1次予選まででしたから、今回大躍進のZitong。とても正統派な、枠からはみ出さない優等生的演奏を提供してくれます。ファイナルではオーケストラとの調和が素晴らしかったです。

Piotr Alexewickz 協奏曲2番
前回のショパコンではセミファイナルまで進んでいました。ポロネーズが少し粗い感じ。ベートーヴェンのような力強い音。


明日は桑原志織さん、Kevin Chen、David Khulikuri まだまだ強豪が出てきますね。そしていよいよ結果発表。楽しみです。


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