イタリア協奏曲が良すぎて

イタリア協奏曲が良すぎて、うっとりとろけている。

昨年のバッハのレッスン曲、イタリア協奏曲を選曲した決め手は、ど先生から「イタリア協奏曲は楽しいからこれにしましょ」と言われたことだった。

昨年１年かけて、１〜３楽章まで全楽章取り組み、１、２楽章は終わったけど3楽章はまだ合格してない。確かに先生の言ったとおり、とにかくめちゃ楽しい。

シフ師匠のコンサートに行った時も、師匠が最も好きな曲のひとつとおっしゃっていた。「バッハの時代は外国に旅行するなんて極めて困難な時代でしたからねぇ。あ〜、でも現在も同じですね。外国に旅行するのは困難、ステイホームする方が安心です。」穏やかな口調でまるで牧師さんのように静かにジョークを披露して、観客を喜ばせてくれた。当時はまだコロナ禍が完全には終わっていない中、観客はマスクをつけてのコンサートだったからなぁ。演奏するシフ師匠はマスクはしていなかったので、お顔をしっかり拝むことができて良かった。

１楽章はまさに協奏曲、いろいろな楽器が登場するのを想像しながら、インヴェンションやシンフォニアには無い面白さが詰まっていた。２楽章はとにかく美しくてせつない旋律で、弾いていて心にしみる。そして３楽章のプレストはもう、楽しい！のひとこと。

大人になってピアノを再開してからバッハの虜になった私。弾けば弾くほど好きになる。イタリア協奏曲はバッハの作品の中でも特に楽しかった作品だ。通常、１曲を長く取り組んでいると、どんなに好きだった曲も飽きてきてしまうのだが、イタリア協奏曲は良すぎて一向に飽きてこない。この曲をレッスン曲に使うことを提案してくれたど先生に感謝。「楽しさ」を伝達してくれてありがとう。でもそろそろ自分の実力でできる限界が見えてきたので、一旦終了にすることにした。せっかくそこそこ弾けるようになったのに、しばらくするとまた弾けなくなるんだろうな。一度弾いた曲は、時間が経っても凍結解凍できるという話は聞くが、プレストはめっちゃ苦労したので、これをまた時間をおいてからやり直すことを想うと気が遠くなる。定期的に弾き続けて、なんとか維持したいけど、なかなかそれも難しいのよね。時間がいくらあっても足りないなぁ。

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