Bruce Liu 君のコンサート

昨年のショパン国際ピアノコンクールで優勝したカナダ人ピアニスト、Bruce Liu 君のコンサートに行ってきました。カナダから初の優勝者ということで、カナダのクラシックファンには嬉しいニュースでした。ただ日本とは違って、カナダではショパコンの存在を知っている人はごく限られたクラシックピアノ愛好家だけなので、ブルース君が優勝した時でさえ、あまり大々的には報道されていませんでした。

私はショパコンを見ていた時は個人的に彼の演奏にそれほど注目していなかったんです。というか、彼の演奏はいつも最後の方で、愛実ちゃんの後だったのと、他にもすごい人たちが続出していたので、完全にノーマークだったのです。カナダ在住の身としては、自国代表のピアニストをサポートしなかったなんて、恥ずかしい限りでしたね。

バンクーバーで彼のコンサートが開かれるのであれば行かない手はないでしょう。ところが、２月のオミクロン禍で、会場が50%キャパシティの条件での開催となってしまい、当初に購入した座席が大幅に変更になり、二階席の遠い場所からの鑑賞となってしまいました。それでも中止にならなかっただけありがたいと思わなければいけませんね。曲目はもちろんショパン国際ピアノコンクールで彼が弾いたものばかり。おそらく優勝後同じプログラムで世界中飛び回っているのでしょう。

ブルース君の演奏は、ショパコンで見ていた時はとにかくリズミカルでキレッキレな感じで、ダイナミックも幅が広く、「これはショパンじゃないでしょう」というような評価も耳にしましたが、今回生で聴いた時には、意外にも半年前とは変わって「よりショパンらしい」柔らかな解釈になっていたように感じました。ブルース君は今回黒いマスクをつけたままで演奏していました。ステージの上は誰もいないし、観客席一列目も２メートル以上離れているのだから、演奏者はマスクする必要も無いのではと思いましたが、ブルース君は慎重な方なのかもしれませんね。二階席から見たステージは下の写真、かなりアウェイな感じ。でもやはり生で聴くのはいいものですね。

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