ショパンコンクール一次予選後のメモ

一次予選、5日間があっという間に終わりましたね。
鑑賞する時間が限られていたので、全てのコンペティターのノクターンとエチュードを一曲ずつ、なるべく前評判にはとらわれないように聴いてみました。この5日間で自分でも加速度的に耳が肥えた感じがしています。

現在のところ、私が特に注目している7人は以下のとおり

Szymon Nehring  26歳
個人的には彼の演奏が一番心に響きました。音色も素晴らしいし、落ち着いていて、ショパンの音楽を忠実に解釈している感じがします。聴き手にうったえるものを持っているピアニストだと思います。ミスタッチはところどころあるものの、フレージングの素晴らしさやメローな音のクォリティーの高さには圧倒されました。特にノクターンOp.55-2は最高の仕上がりでした。彼のこのノクターンに魅了され、もう3回以上聴いちゃった。何度聴いてもシモン君、最高。

Aimi Kobayashi 26歳
先日も書きましたが、愛実ちゃん、この6年でかなりパワーアップしています。たくさんの色を表現できていて、本当に素晴らしい演奏でした。ミスタッチもほとんどなく、4曲とも全て非の打ち所がない演奏でした。

Kyohei Sorita 27歳
敢えてここで書くまでもないくらい、日本のみなさんの注目の的。表現力、音色、正確性全てバランス良く兼ね備えていて、終始落ち着いて余裕のある魅力的な演技ができる方ですね。

Eva Gevorgyan 17歳          
Evaちゃん!17歳の若さでここまで弾けるとは!高校2年生には見えないくらい、大人っぽくて演奏にも貫禄を感じます。芸術家としてのオーラがあって、音色も綺麗。彼女の演奏には心が入っているというのが伝わってきました。

Georgijs Osokins 26歳
彼は芸術家としてのスペシャルなオーラがあり、存在だけで不思議な魅力を感じます。顔の表情も豊かで、渋い印象の彼が時折見せる笑顔はものすごくチャーミング。彼自身のワールドに入り込んで演奏している様子が伝わってきました。彼は独自のショパンの解釈を持っているようで、オリジナリティーがあるのが良いです。ミスタッチさえインプロヴァイゼーションのようにすら感じさせてしまうユニークな演奏。革命のエチュードなど、攻撃的なピースが特に良かったです。バラードも素晴らしかった。

Lingfei Stephan Xie もうすぐ21歳
カナダにピアノ留学していたリンフェイ君。彼のノクターンを聴いた時、音が違う!と思いました。音色がものすごく綺麗。フレーズやアクセントの付け方がユニークな感じがしました。

Hao Rao 17歳
Hao君も17歳。音色がものすごく綺麗です。ミスタッチもほとんどなく、全体的に柔らかい感じで曲を仕上げているという印象。


とても意外だったのが、Shun Shun Tieが二次に進めなかったことです。あんなに綺麗な音色を出していたのに。。





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