小林愛実ちゃん、ブラボー!

ショパコン一次予選最終日。カナダ時間で朝の6時に書いています。あまりに感動したから。

小林愛実ちゃんの演奏をつい先ほど聴き終わりました。凄かったです。もう言葉では形容し尽くせないくらい。個人的には今までのコンテスタントの中で一番素晴らしい演奏だったと思います。6年前の時は時おり苦しそうな表情や緊張感が見ている方に伝わってしまった感がありましたが、今年はもうひと回りもふた回りも大きく成長していらっしゃいましたね。

曲の中にいろいろな表情を表現できる。悲しい音、嬉しい音、軽い音、美しい音、愛実ちゃんは何百種類もの違った音を持っていて、それを確実に鍵盤で表現していました。音の強弱もピアニッシモからフォルテッシモまで、いったい何段階の違いを持っているのかと感心しました。目立ったミスタッチもなく、4曲全てをここまで完璧に弾き上げたコンテスタントは他にいなかったように思います。音色が美しいばかりではなく、繊細に、一音一音に意味があるような丁寧な解釈。ノクターンは悲しみがこれでもかと表現されていて、初日のシモンさんと並んで今回のベストノクターンだったと思います。木枯しのエチュードも迫力があって、冬の嵐そのもの。素晴らしかったです。最後のスケルツォは聴いていて自然に涙が出てきました。ピアノの演奏を聴いて泣いたのは初めてなんです。会場も息を呑んで聞いていたのか、あまりに静かでした。直後のインタビューでは、出だしの椅子の件で演奏に集中できなかったとおっしゃってました。その状況であそこまで素晴らしい演奏ができるなんてすごいことです。

愛実ちゃん、今回はトップ6に入るのではないかという予感。これからもますます楽しみです。





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