長かったショパンコンクール、カナダのBruce Liuが1位になりました!カナダ🇨🇦のニュースはもちろん沸いてます。Bruce君はノーマークだったというか、私の好みのタイプの演奏ではなかったために、私には予想外の展開でした。でもカナダ在住の身としては、素直に喜んでいますよ。ダン タイ ソンは弟子を確実に入賞させているので、すごいことです。
日本からは反田さんが堂々の2位、愛実ちゃんが4位と大健闘しましたね。本当におめでとうございます。
ショパンコンクールオフィシャルのYouTubeチャンネルで、受賞者の発表のビデオを見ていたら、発表の後、3位以内に入った4人のコンテスタントと審査員代表の2人を交えた短いトークの時間がありました。
そこで審査員代表が非常に興味深いコメントをしていたので、ここでざっと紹介しますね。
『今回のコンクールは、極めてレベルが高くて、各ステージで通過させる人数を増やすことを余儀なくされた。そのため最後のアワードも通常は6人が入賞であるところを2人増やして8人とした。
多くのコンテスタントが、それぞれに新しい解釈、新しい概念、新しい要素、新しい見方を披露してくれて、長年音楽を専門にやって来ている、特にショパンを深く理解している私たち審査員たちにたくさんの疑問を投げかけて来た。
What kind of Chopin do we have in the 21st century?
21世紀にはどんなショパンが求められているのか?
今ショパンコンクールは変化の過渡期にある。伝統を守り技術的に非常に優れた弾き方と、次世代へ向けた新しい解釈を取り入れた動き。もしショパンがいたら、彼はどちらを好むでしょうか。おそらく彼も伝統を守るより、新しい風を取り入れる方を選ぶのではないだろうかと。今回のコンペティターの中にはその両方の要素を兼ね備えた方たちがいました。そして今後のショパンコンクールはより新しい解釈によりオープンになることでしょう。』
これは非常に興味深い動きですね。ポゴレリッチさんが先駆けとなったショパンの新しい解釈がようやくオープンに認められていく時代になっていくということでしょうか。
たしかに、Bruce君、ガジェブさん、ガルシアさん、個性的な解釈で演奏される方々でした。一方でポーランド勢はショパンの伝統をしっかりと守った美しい演奏をする人が多かったと思います。ショパンも時代の流れ、ファッションのように流行のスタイルができてくるのでしょうか。今後どんなふうに変わっていくのか、楽しみです。
コメント
カナダの Bruce Liu くんの優勝、おめでとうございます。カナダ人として初優勝ではないですか? 前回は、シャルル・リシャール=アムランが惜しくも 2位でしたけど…。
「21世紀に求められるショパン」は前向きでいい言葉ですね ♪ 私もこのお題で少し考えてみようかと思います…(^^)♪ 「新しい解釈、新しい概念、新しい要素、新しい見方」を、私自身は本当に楽しむことができました ♪