[レッスン記] バッハをよりバッハらしく : 一歩進んだアーティキュレーション

今月のバッハはインヴェンションNo.4。以前にも書いたけれど、私は子どもの頃バッハが大嫌いで、ほとんどバッハを練習しないままにピアノを辞めてしまった。

2020年になってピアノをきちんと再開すると決めて以来、バッハを通常のレッスンメニューにずっと導入してきた。子どもの頃きちんと練習してきていないくせに、インヴェンション、シンフォニア、平均律、フランス組曲といろいろなところから少しずつかいつまんで、バッハさんの作品を幅広く楽しんできた。「大人の趣味」ならそういう取り組み方も良いでしょう、と先生も敢えて私の選曲には口出しせずに、やってきたピースを診てくれていた。


ところが先月のレッスンで、「Gariさん、これからも真剣にピアノを続けて行くならインヴェンションに戻りましょう」と言われたんです。


そして昨日がインヴェンションNo.4初レッスン。

「今回のインヴェンションでは、少し掘り下げたアーティキュレーションを学んでもらいます。」

30分かけてアーティキュレーションの丁寧な解説をしてもらい、とても興味深くておもしろいレッスンでした。


アーティキュレーション Articulation

音と音の繋ぎ方や切り方でフレーズに表情をつけること


ど先生は「文章における句読点のようなもの」をイメージして欲しいと言います。音楽を文章に例えると、どこに「、(点)」を打つか、どこに「。」を打つかでフレーズに色がついて、聴き手に与える印象が大きく変わってくると。

これまでの一年半で、ど先生は基本的なアーティキュレーションの付け方を教えてくれました。

今日のレッスンでは「バッハをよりバッハらしく」というテーマで、アーティキュレーションを少しステップアップしていきましょうと。

上記の基本的なアーティキュレーションを更に掘り下げると、「、」を打つまでもないけれど、微妙に息継ぎをするような箇所など、スペースの入れ方に変化を持たせる。長めのスペース、短めのスペース、はっきりとしたスペース、微妙な感じのスペースなどなど。そういうことを念頭におきながら弾くと、曲の面白みが出てくるんだそうです。

「これまでのGariさんの演奏は大きな「、」と「。」が入っている程度でしたから、これからは一歩進んだアーティキュレーションをつけていきましょう」と。


今日のレッスン、ある程度のスピードでミスタッチなしで弾けるところまで練習してから持っていったので、恥ずかしながら一回でパスできるかもと思っていました。大間違いでしたよ。度肝を抜かれたような奥深いレッスンでますますピアノが楽しくなってきた!



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