Yulianna Avdeeva ブラボー！の嵐

 

Chopin Instituteのマスターリサイタル、昨日は2010年の覇者、Yulianna Avdeevaのコンサートでした。女性なので素敵なロングドレスで登場するかと期待していたのですが、シャープな赤いジャケットに黒いパンツで颯爽としていました。しかも姿勢が素晴らしいこと。背筋シャキッとしているんですね。ちょっと調べてみると、彼女はドレスよりパンツスーツが多いみたいですね。

マスターリサイタルを聴いて４日目ですが、彼女の演奏はこれまで聴いた中で一番素晴らしかったです。表現力が実に豊かで、軽いところはどこまでも軽く、重いところは女性とは思えないほどの力強さで見ていて気持ちよかったです。特にアンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズは鳥肌が立つほど素晴らしい演奏でした。「ブラボー！」の連続で会場も今回が一番沸いてました。

彼女はかなり椅子を高くして弾く方だということに初めて気づきました。よく椅子に座った状態で鍵盤と腕が同じくらいの高さ、鍵盤に手を乗せた時の肘の角度が直角くらいが良いと言われていますが、彼女の肘の角度は100〜110度くらいはあるように見えました。椅子を高くすると上から鍵盤に腕の重力をかけやすいのでしょうし、脱力もしやすいのでしょうか。試してみたいけど、我が家のピアノの椅子は高さ調節がきかないタイプなので残念。

オンラインストリーミングって、正直あまり期待していなかったのですが、やはり観てみるものですね。Youtubeにはたくさんのプロの演奏がいつでも聴けるようになっているから、わざわざライブストリーミングで聴かなくても。。と以前は思っていたのですが、なかなかYoutubeの動画を検索して１時間まとめてコンサート仕立てで観るということはやらないものです。私の場合「いつでも観られる」という感覚が「いつまでも観ない」という結果になってしまいます。今週は日曜日から５日連続でこのマスターコンサートが観られて、平凡な生活に豊かさがプラスされました。